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楽しいことが多すぎる子供たち


 私が子供の頃は、今のようにテレビの録画装置がありませんでした。ですから、大好きなテレビマンガも、何かの都合で見逃すと、あきらめる他ありませんでした。

 加えて、家に1台しかテレビがなかったので、父親がプロ野球を見ていると、その裏番組を見ることも出来ませんでした。つまり、昔の子供たちはテレビを見る時間が、おのずと限られていたわけです。

 ところが、今の子供たちは、ハードディスク付きのレコーダーが普及したおかげで、手軽に外出中の番組や裏番組を録画して見ることが出来るようになりました。また、お気に入りの番組を繰り返し見ることも可能になりました。

 このテレビを見る環境の変化は、子供たちのテレビを見る時間を大幅に伸ばしたのではないでしょうか。裏を返すと、子供たちの空き時間が大幅に減ったといえます。

 また、携帯ゲーム機やインターネットの普及も子供たちの空き時間を大いに奪いました。

 携帯ゲーム機は、外出先で普通に起こる待ち時間などを無くしました。待ち時間がなくなるのは良いことのように思われるかもしれませんが、子供たちから辛抱するという気持ちを奪い、また、想像力を働かせる時間も奪いました。

 インターネットは、学校から家に帰った子供たちを、家庭に戻さず、学校の遊び仲間との時間を延長させることになりました。部屋にとじこもってメールのやりとりをしたり、ネットゲームで友だちとゲームをしながらチャットをしていたりします。

 これらの遊び環境の素晴らしい充実(皮肉です。)によって、子供たちの手持ち無沙汰な時間が奪われてしまったことが、子供たちが何気なく勉強する(読書をしたり、学習マンガを見たりする)時間を減らしたと思います。

 娯楽が少なかった昔、つまり手持ち無沙汰な時間が大量にあった頃であれば、わずかしかない学研の学習マンガを何回も読み返したりしましたが、楽しいことが多過ぎる今の子供たちには、学習マンガを手に取る余裕すら無い気がします。

 ケンちゃんを見ていても、学年が上がって見たいテレビ番組が増え、それらを録画して繰り返し見てしまうので、読書をしたり学習マンガを手に取る機会が小3の頃に比べて少なくなっているように感じます。そのため、5年生の春には、小学館の学習マンガを毎日の音読として取り入れました。

 私のイメージでは、学習マンガは子供たちが喜んで手に取るものでした。ところが楽しいことが多すぎて、その楽しさを消化するのに忙しい今の子供たちにとっては、学習マンガすら積極的に手に取る時間はないようです。

 お母さん方も、子供たちを取り巻く遊びの環境が大きく変わったことを認識して、意図的に学習環境を作っていかなければならないことに気付いて欲しいと思います。学習マンガすら強制的に与えなければならないのは、寂しいところですが^^;。

2008/05/01

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