目次へ

学力低下と癌


学力低下と癌には、共通点があります。

 学力低下の問題を考えていると、癌との共通点に気付きます。それは、

・始めの内は、痛みを感じないこと。
・気付いた時には、手遅れになっている場合があること。

です。

 まず最初の、「始めの内は、痛みを感じない」というのは、小学校の通知表が、3段階評価になり、5段階の通知表(5段階の相対評価の良い悪いは、別にして)ほど明確に学力の低下を子供たちやお母さんに突き付けてこなくなったのが原因です。以前は、終業式の日に通知表を渡されると、多くの子供たちとお母さんが学習塾の講習会の申し込みに殺到していました。

 まだ、私が学習塾に勤め始めたころは、これは、学期末の普通の光景でした。ところが、通知表が3段階評価になったとたん、この光景はパッタリと見られなくなりました。つまり、「3が2になる。」または、「4が3になる。」のような痛みがなくなったのです。

 次の、「気付いた時には、手遅れになっている」のは、上記の「始めの内は、痛みを感じない」が原因となり、学力の低下に、子供たちやお母さんが気付くのがとても遅くなったため、もう取り返しがつかないくらい学力が下がるまで放置されているということです。ようやく、学力低下に気付いて頑張ろうと思ったときには、プライドも傷つき過ぎて、頑張ろうという気持ちがすぐにかき消されてしまいます。

 加えて、現在の公立の小学校では、単元別テストが中心で、学力の定着度を測る範囲の広い診断テストはほとんど実施されていません。つまり、本当の学力を測る診断手段がないのです。考え方によっては、レントゲンもCTスキャンもなしに、癌を診断するようなものです。

 ですから、お母さん方は、子供たちの学力をはっきり把握出来るような、診断手段を持つべきだと思います。(学校が、そのようなテストをしてくれると良いのですが。)つまり、早期発見早期治療です。性質が癌に似ているのですから、治療法も癌と同じコンセプトがベストです。是非とも、多くのお母さんに、子供たちの学力低下を早期発見してもらいたいと思います。

2005/2/8

次へ
目次へ