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早期教育の是非


 4月19日付のヤフーのニュースに、「早期教育効果は小学生で消える」という記事(下に一部抜粋したものを転載しています。)が掲載されていたのを、読まれた方も多いと思います。このような記事を読む時の注意点として、常に例外が存在することを承知しておかなければいけませんし、また調査の母数も確認しなければなりませんが、この記事に書かれていることは基本的に私の経験則と一致します。

 現実には、早期教育を受けて、そのまま高い学力を維持してそのまま東大に進学する子もいると思います。そういう子の話は広がりやすいので、まるで、早期教育をすれば我が子も東大に行けるのではという思いになっても不思議はありません。実は、その陰で大勢の早期教育失敗組がいるはずですが、それらのご家庭が失敗談を口にすることが少ないために、早期教育の成功組の話だけが伝わっていきます。

 また、ケンちゃんのお母さんも、幼稚園の時に、ケンちゃんの友達が書いたであろう文字の入った年賀状をもらったりすると、その当時全く字の書けなかったケンちゃんに対して、このままでいいのだろうかと不安になっていました。ですから我が子に早期教育を受けさせたいお母さん方の心理も理解出来ます。

 ですが、私は、早期教育の失敗例を数多く目にしていることもあり、ケンちゃんが小学校に入学するまで問題集や学習プリントを使った学習を一切させず、代わりに海(磯でカニやヒトデ探し)、川(川原できれいな石ころ集め)、山(セミなどの虫採り)へ連れていき、身の回りのものに対する興味と関心を伸ばすことに力を入れました。

 今、ケンちゃんが理科好きになっていることを考えると、小学校入学前にいろいろな体験をさせたことは、とても良かったのではないかと思っています。早期教育を、文字が書けたり、計算が出来るようにすることではなく、子供たちの物事に対する興味や関心を伸ばすことと考えることが出来れば、お母さん方も幼稚園児の手書きの年賀状に振り回されることなく早期教育?を行うことが出来るのではないでしょうか。海や山でたくさん遊ばせることが早期教育・・・。本当の早期教育の指導者の方々からお叱りをうけるかもしれませんね^^;。


2010年4月19日付のヤフーニュースより
 お茶の水女子大学の内田伸子教授(発達心理学)の調査では、子どもの学力格差は親の所得格差ではなく、親子のかかわり方が大きく影響していた。たしかに「読み・書き」能力だけみれば、3歳では親の所得や教育投資額が多いほど高かった。しかし、その差は子どもの年齢が上がるにつれて縮まり、小学校入学前に消滅した。文字などの早期教育の効果はわずか、数年しか続かないのだ。

 すでに内田教授は20年以上前に実施した調査で、3、4歳で文字を習得している子と、習得していない子との差は、小学校入学後に急速に縮まり、1年生の9月には両者の差は消えてしまうということを指摘してきた。また、別の研究でも、漢字の習得では、早期教育を受けなかった子どもとの差は小学校2年生ごろに消滅し、むしろ国語嫌いは早期教育を受けた子に多かったということもわかっている(黒田実郎、「保育研究」)。

2010/4/25

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