目次へ

ケンちゃんの悩みA


 最近、ケンちゃんが進路について悩んでいます。なぜなら、自分の就きたい職業(業界)に将来性がないと考えるようになったからです。  

 最初のきっかけは私の一言でした。「この仕事は将来的に人からコンピューターや機械(ロボット)に置き換えられていくのでは?」とケンちゃんに話したのですが、そのことにケンちゃんも思うところがあったようで、それ以後、その学部がケンちゃんの進路の候補からはずれました。  

 ケンちゃんの通っている学校では、進学希望の大学(学部)を高1生の段階から調査するのですが、今まで希望していた学部が候補から消えたために、進学希望先が白紙になってしまい大いに悩むことになったわけです。  

 ケンちゃんの性格を考えると、以前希望していた進路は悪くないのですが、やはり、世の中の猛烈な速さの変化を日々実感しているケンちゃん(今の10代・20代は全員実感していると思います。)としては、将来、消えてなくなる可能性を感じる職業を選択する気にはなれないようです。  

 そうするとケンちゃんの世代は、業界の将来性を吟味した上で、自分のやりたいことを見つけなければならないということになります。ところが、いろいろと考えたり調べたりすると、案外、従来型の多くの職業で将来性が厳しいことが分かります。  

 将来性がない業界の1番手は、コンピューターに置き換えやすい業務が中心の仕事です。過去の事例でいうと証券会社の窓口業務は、証券取引の全ての手続きがネット上で出来るようになったために、一部を除いて、ほぼ無くなりました。  

 もっとネットでの手続きが進めば、銀行や郵便局ですら窓口業務は、一部の業務が残るだけとなり、後は、コールセンターで全国一括で顧客対応をするようになるかもしれません。  

 カメラ屋さんでの写真をプリントする仕事も、家庭にパソコンとプリンターが普及したことで、仕事として、ほとんど成り立たなくなっています。  

 また、家電量販店などがアマゾンなどの通販会社に顧客を大きく奪われている現状も、ますます加速すると見るのが自然ではないでしょうか。  

 このように例をあげればキリがありません。ようやくケンちゃんも学部・学科選びが将来の職業選びに直結することが実感出来るようになってきたので、自分の気持ちだけで○○になりたいと言っていられなくなったのだと思います。  

 ここで私がケンちゃんにしているアドバイスは、良いリーダーとなれるように自分を磨くことと話しています。また、そのためには高いコミュニケーション能力も必要だと伝えています。これらのことは以前にセカンドコラムで書いている「ケンちゃんに身につけてもらいたい能力」と合致します。  

 目指してほしい学部も、あまり専門職的な学部を選ばないようにアドバイスしています。どちらかと言えば、ケンちゃんはケンちゃん自身が当初目指していたような職種が向いている性格なのですが、社会が大きく変化している時代にコンピューターが得意なことが業務の中心となる仕事を一生続けることは、一握りの例外を除いて難しいと思います。 

2013/12/05

次へ
目次へ