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小学生の内にローマ字をきちんと学習させましょう。

(小学校のローマ字指導時間減少の弊害について)


 平成23年4月に導入された小学校の新指導要領から従来のゆとり指導を廃止し、学力重視に舵をきったこともあり、子供たちの算数の計算力などは確実に高まってきています。

 昔、ゆとり教育を導入した時に、子供たちの計算力が目に見えて下がっていったのとは対照的に、学校が学習指導の時間を増やせば学力はメキメキ向上しました。

 このように従来のゆとり教育を撤回した新指導要領は算数に関しては良いのですが、新しい指導要領で困ったことが起こりました。それは新中1生の中にアルファベットが満足に書けない生徒が増えてきたということです。

 実は、新指導要領では小学5・6年生に対して英語指導が入っています。(今後、さらに低学年から英語指導がスタートする計画もあります。)新しい指導要領で学んだ小学生は学校で英語の授業を2年間も受けてから中学校に進学してくるので、新中1生の英語力は以前に比べて高まっているはずと多くの人が期待していたと思います。ところが、私の感触では以前に比べて、1学期の半ばという早い時期に英語嫌いになる中1生が増えていると感じます。

 その原因は、小学校でのローマ字指導が減ったことが原因だと私は考えています。以前は4年生で訓令式のローマ字、5年生でヘボン式のローマ字を学習していましたが、今は3年生で極めて簡単に学習するのみです。旧指導要領に比べてローマ字を学習する学年を早め、さらに内容も簡単にしたために、ローマ字(アルファベット)が書けない小学生が増えたのだと思います。

 現在の小学校の小5・6年生の英語の授業では「聞く・話す」が中心でほとんど「書く」をしないので、一部の新中1生がアルファベットの小文字を覚えてなかったり、4線を守ってアルファベットを書くことが出来なかったりします。

 ですが、文部科学省が上記のことに気付いて小学校のローマ字指導を復活させてくれる可能性は低いと思います。何故なら、文部科学省は小学校での英語学習のスタート時期を早める方向で子供たちの英語力を高めようとしているからです。もし、小学校での英語学習のスタート時期を早めることと同時に、アルファベットを書くトレーニングも導入してもらえるのであれば状況も変わると思いますが、現時点ではどうなるか分かりません。

 ですから、現在小学生のお子さん方には、是非、家庭でのローマ字練習を頑張ってほしいと思います。小学生の内にアルファベットをスムーズに書けるようにしておけば、中1生の1学期にいきなり英語でつまずくことはないと思います。

 以前のゆとり教育の導入の時も、学校の先生方はすぐに子供たちの学力低下に気付いたと思いますが、公的な立場である学校の先生が文部科学省の方針に異を唱えることは出来ません。また、我々のように学習塾という場で働く人間が声を上げても営業トークと受け止められるだけなので、中々、子供たちの現状についてお母さん方が知ることはありません。

 もし、このページを読んでいただいているのが小学生のお母さんであれば、是非、お子さんにローマ字の学習を始めさせてあげてください。このサイトを通しての注意喚起はとても小さな声ではありますが、一人でも多くの新中1生が不要な苦労をしないで済むことを祈っています。

2016/05/08

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