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中学受験をする子だけが、難しい勉強をしているわけではありません。


 普通、中学受験をしない子は、学校の勉強の中で難しい問題(算数・国語・理科・社会)に触れることはほとんどありません。ですが、難しい問題を解くことだけが、頭を使うことではありません。日々、子供たちの周りには頭を使う場面がたくさんあります。そのチャンスを確実に生かせば、いくらでも難しい問題(日常生活に存在する課題)に触れることが出来ます。

 例えば、小2生だった頃のケンちゃんに、200円を渡して、スーパーで買い物をさせると、頭がフル回転していました。なぜかというと、ケンちゃんは欲深い(200円も自由に使わせることはめったにありません。^^;)ので、200円をとことん使い切ろうとします。ですから、頭の中で一生懸命足し算をして、少しでもおつりが少なくなるように努力します。199円になるように買った時は、かなり満足していました。

 この問題を、文章題の中で、「たくさんあるお菓子(37円、48円、74円、29円・・・)の中で、200円でいくつかのお菓子を買って、もっともお釣りが少なくなる組み合わせを選びなさい。」となると、小2生にとっては、かなり難度の高い問題になると思います。

 このように考えると、頭を使うチャンスは、日常生活のあちこちにあることが分かります。実は、学校で学習する問題でも、日常生活の課題を解決するために必要なことが大半ですので、身のまわりにいくらでも例題がころがっています。

 ご家庭によっては、お店で買い物をさせる時に、本人に好きなものを自由に選ばせたりすると思いますが、自由に選べると工夫の余地がありません。不自由だからこそ、工夫するわけです。

 また、子供によっては、200円をもらっても、欲しいものを1個だけとって、お釣りがいくらあっても平気な子もいると思います。たぶん、欲しい時にはいつでも買ってもらえるからか、よほど欲の無い子だと思います。どちらのタイプにせよ、その子は、買い物ではあまり頭を使うことが出来ません。

 全てのことに満たされていて、欲が無いと、考えたり工夫をしたりしなくなります。ここに大きな問題があります。買い物に関する文章題を考える力が弱い子は、話を聞いてみるとスーパーに買い物に行ったことがあまりなかったりします。

 買い物に欲が無い子は、その子をよく観察して、その子の関心が一番高いことで工夫をしてあげて下さい。たとえば、お菓子作りが好きな子なら、出来るだけ本人に下調べから買い物、後片付けまでやらせることです。お菓子一つを作るにしても、参考にする本を買ったり、材料を買ったり、費用を考えたり、お菓子に合う飲み物を考えたりなどなど、考えたり工夫したりする余地はたくさんあります。その中には、ある意味受験問題より難しい問題もあるはずです。

 お母さんは、どんなことを考えなければならないかだけを伝えて、出来るだけ本人にやらせると良いと思います。その時に一番大切なことは、失敗が目に見えていても口出ししないことです。失敗することでたくさん学ぶことが出来ますし、失敗することで、初めて成功するためにはどうすればよいかを真剣に考えるようになるからです。

 ここで、お母さんが全ての準備を段取りしてしまったり、失敗して本人が落ち込むことを恐れて、手伝ったりすると、考えない子になったり、一度失敗するともう一度挑戦出来ない子になったりします。

 お菓子作り一つでも、考えることは山ほどあります。これらを生かさないのはもったいないです。考えようによっては、問題集の問題よりも難しい問題がたくさんあるともいえます。是非、お子さん方の日々の勉強のチャンスを生かしてあげて下さい。

2006/12/24

 

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